超今更な感じですが、やっと見ました。評判が高かったんで、どんなもんだろと思っていたんですが、なるほど確かに面白かったです。「時をかける」という設定自体は、とてもSFチックなんですが、SF的整合性の部分を完全に無視して、勢いとキャラ描写をメインにした話にしたのが成功していると思います。僕の場合原作も、実写映画も見ていないので、話自体は全く知らないという状態で見ていて、さて、どうやって決着付けるんだろと思っていたんですが、結末もまぁ悪くないというか、無難な落し処だったように思えます。
この作品の最大の魅力は、なんと言っても真琴の魅力に尽きるでしょう。はっきり言って、他の部分の描写を大幅に削って、ほぼ全編真琴の一人称で話は進みます。それが成功して真琴というキャラクターに関する実在感はしっかりし、千昭との対比が良く出ていたんじゃないかという気がします。功介ももう少し何かに咬んでくるのかなと思っていたんですが、あえてそうしない割り切りが、また二人をクローズアップする結果になったように思えます。
ラブコメというか、青春ものというかって感じなんですが、実際にはそれらともちょっと違うんじゃないかなという微妙なポジションであると感じました。真琴というのは、純粋さが巧くデフォルメされていて、それでいて、男子達と毎日野球をやってしまうような、そんなエネルギーを持っているという設定が効いています。走るシーンや泣くシーン、そしてなにより飛んだり転がったりするシーンが多いというのも、そんな彼女と良くマッチしていました。
声優を使わなかったために、妙に声が素人っぽかったのも良い方向に働いていて、けれどちゃんとした役者を使っているから、締めるところは締めるというか、メリハリが効いているというか、何となく変化が、これは聞いている方が馴れたというのもあるかもしれませんが、そういう感じが声にも出ていたような気がします。
結局、何かあったようで何もなかったような、そんな微妙な話を軽快なテンポで気持ちよく描いたという作品じゃないでしょうか。劇場版という時間的制約が、かえって無駄の表現を押さえてピントをシャープにしてくれたと思います。実は解決していない問題のようなものも幾つか残ったままになっていて、その辺りの微妙な積み残し感が、ストーリーと良くマッチしています。これを全部狙って作ったのか、それとも偶然の産物なのか、それはよく判りませんが、ともかくも結果として素直な感じのする作品に仕上がったなぁという印象です。
この作品の最大の魅力は、なんと言っても真琴の魅力に尽きるでしょう。はっきり言って、他の部分の描写を大幅に削って、ほぼ全編真琴の一人称で話は進みます。それが成功して真琴というキャラクターに関する実在感はしっかりし、千昭との対比が良く出ていたんじゃないかという気がします。功介ももう少し何かに咬んでくるのかなと思っていたんですが、あえてそうしない割り切りが、また二人をクローズアップする結果になったように思えます。
ラブコメというか、青春ものというかって感じなんですが、実際にはそれらともちょっと違うんじゃないかなという微妙なポジションであると感じました。真琴というのは、純粋さが巧くデフォルメされていて、それでいて、男子達と毎日野球をやってしまうような、そんなエネルギーを持っているという設定が効いています。走るシーンや泣くシーン、そしてなにより飛んだり転がったりするシーンが多いというのも、そんな彼女と良くマッチしていました。
声優を使わなかったために、妙に声が素人っぽかったのも良い方向に働いていて、けれどちゃんとした役者を使っているから、締めるところは締めるというか、メリハリが効いているというか、何となく変化が、これは聞いている方が馴れたというのもあるかもしれませんが、そういう感じが声にも出ていたような気がします。
結局、何かあったようで何もなかったような、そんな微妙な話を軽快なテンポで気持ちよく描いたという作品じゃないでしょうか。劇場版という時間的制約が、かえって無駄の表現を押さえてピントをシャープにしてくれたと思います。実は解決していない問題のようなものも幾つか残ったままになっていて、その辺りの微妙な積み残し感が、ストーリーと良くマッチしています。これを全部狙って作ったのか、それとも偶然の産物なのか、それはよく判りませんが、ともかくも結果として素直な感じのする作品に仕上がったなぁという印象です。
スポンサーサイト
この記事のトラックバックURL
http://kazus.blog66.fc2.com/tb.php/3505-7e1363ac
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック