Kazu'Sが感じたことを遠慮無しに書き込む為のBlog。気分が悪くなっても知りません(笑) 自己責任で。 アニメレビューが多め。「シムーン」「RED GARDEN」「精霊の守り人」「ef」。止められそうもないです。

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JASRACモデルの限界を超えて――「初音ミク」という“創作の実験”

このインタビューを読んで思ったのは、それって昔の草の根BBSと同じような発想なんじゃね? ってこと。まだインターネットなんて言葉ほとんどの人が知らなかった時代、個人で立てたようなホストに、結構なコンテンツが集まっていました。今では一端のプロ、いやいや大御所と呼ばれるような人達ですら、参加していたりしました。勿論当時の回線は、今とは比べものにならない程遅かったですから、音楽ならMidiが限界、動画なんて勿論無理です。一番多かったのは静止画ですね。しかも16色とかだったりしました。当時のPCや回線ではそれが適切だったんですね。そのころのデータも漁ればどこかから出てくるかもしれませんが、今見ても十分に通用するようなものもきっと少なからずあるでしょう。

そして、大抵のものは無料で配られてました。その代わり、今以上に感想を書きましょうというのが強くマナーとして推奨されていました。ルールになっているところもありましたね。インターネットの時代になって、Webという仕組みが出てきた時、僕らは真剣に思ったものです。こんな簡単にコンテンツを収集できるなんて凄い、と。実際今でも、どこかで公開されているオリジナルコンテンツを落としたとしても、感想を書かなければならないという感覚は薄れてしまっています。ここでは、その感覚が重要だと書かれています。

考えてみれば、CG作家や同人作家って確かにそういう意図で行動していたよなという気がします。彼らのほとんどはプロではないし、作品もプロよりも拙かったかもしれないけれど、それでもまぁ僕らは結構楽しんでいた。それは、現在のニコニコなりと同じような発想なのかもしれない。けれど、そこからプロになるという道を選択し、成功したごく一部の人を除けば、少なくともそれで生計が成り立つということは無かったでしょう。

また、もしプロが居なくなって、ノンプロが作る作品だけになったとしたら、どうなってしまうのか。それはそれで、それなりの所に収まってしまうという気もしないではないですが、その時の文化的クオリティが、プロが牽引する時と比較してどうなのかという部分は、上手くシミュレーションできずにいます。静止画が、音楽になり、動画になり、とどんどん複雑になるに従い、恐らくハードルも上がっていくのではないだろうかという気もします。

著作権ビジネスは限界に来ていると正直思います。それでも、それに変わる収益モデルはまだはっきりとは提示できない。一部の有名アーティストの成功は、当然一般化できるものでは無いでしょう。彼らは既に有名であったというアドバンテージを持っていたのですから。だからといって、今更著作権を強化しようという流れは、完全に時代を逆行させる悪手でしかない。ましてや政治的に解決しようなどという考え方は、下品すぎて論外もいいところです。

少し脱線しますが、正直少しはアーティストとしてのプライドってものを見せて貰いたいと感じてしまう。勿論プライドでは飯は食えないってのはあるかもしれない。だから、これまでの構造で一定の成功を収め、大先生なんて呼ばれているような人達こそが、新しいビジネスモデルを考える責任が一番あるんじゃないだろうかと思えます。その結果が、単にこれまでの構造を維持するための法案を作るなんてのじゃ話として陳腐すぎます。もう貴方達の才能は完全に枯渇てしまったんだなと思ってしまいます。

一番の問題の根っこは、現在の社会において、文化的なものというのは、非常に価値が低いと判断されているという部分にあるんじゃないかという気がしてます。つまり、コンテンツが金を生むから価値があるとされていて、もしコンテンツが金を生まなくなったら、その瞬間にコンテンツなど、文化など無価値である。というのが現在の社会の価値観なんじゃないだろうか。資本主義的価値観こそ唯一絶対の正義だと疑わない人達というのは大勢居ます。だから今、金になっている仕組みを守らないと立ちゆかなくなるという発想が起こりえる。クリエイターだって人間ですから、少なくとも困らない程度の衣食住は確保できないと生きていけません。制作に必要な資金だって調達できなければならないでしょう。けど、それ以上の金を生み出す必要性があるのか。それ以上の金を生み出さなければ価値はないのか。そこの転換こそが、コンテンツを、文化を延命し、かつ進化させる鍵なのではないだろうか。
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