狼と香辛料II 4話レビュー

色々な事件が起こっても、結局はホロとロレンスが軸の中心に存在するというのがしっかりと感じられるのは見事です。ホロが狼でありロレンスが行商人であるという事実を使って様々な自然や流れに対してどうやって対応していけばいいのかということを巧い手法で描いています。

軸が安定している大きな理由は、ホロとロレンスの関係性にあるように感じます。お互いがお互いに対して思っている気持ちというのが単なる愛情とか信頼とかだけじゃなくて複雑なモノになっているために彼らのところに来るエピソードもバリエーションが増えていく。そしてその関係性が強いからこそ揺らぎが起こるとドキドキするし、縒りが戻れば安心する。

そして、物語は基本的にロレンス視点で描かれているから、そういうホロが本当に魅力的に見える。良くできた話というのは、結局それなりの理由があるんだなという気がします。さて、そろそろエピソードも収束の方向に向かいそうです。ロレンスの頑張りはどんな結末を迎えるのか、とても楽しみです。